2025年12月 2日(火)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
定数削減、政局の導火線にも 民主主義の根幹、総意形成を
2025年11月28日(金)放送分より
高市政権の経済対策第1弾、ガソリン暫定税率の廃止法が参院本会議で成立。次の焦点は18兆円超えの大型補正予算案に移るが、維新を除名された「改革の会」の自民会派入りで衆議院は与党が過半数に達し、成立の見通しが高まった。
一方、終盤国会の火種になりそうなのが、衆議院の定数削減問題だ。維新は1年以内に結論が出なければ、比例代表の枠を50議席削減する案...
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2025年11月18日(火)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
軍事衝突再燃の恐れも イランの未確認核物質が火種
2025年11月14日(金)放送分より
イスラエルと米国のイラン核施設空爆から5カ月になるが、国際原子力機関(IAEA)による核施設への査察が実施できず、推定440.9キロもの高濃縮ウランが所在不明の状態が続いている。新たな危機が静かに進んでおり、イスラエルの再攻撃の恐れも高まってきた。
ウラン235は遠心分離機で90%に濃縮すると、広島に投下された核爆弾原料の兵器級ウランとなる。...
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2025年10月27日(月)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
「同格」に問題あり 国家情報局が創設へ
2025年10月24日(金)放送分より
高市首相が情報収集・分析に当たるインテリジェンス機能の司令塔「国家情報局」の創設を指示した。これまで日本の情報機関は官邸、外務省、防衛省、警察庁など各省庁に分散されており、一元的にこれらの情報を扱う部署ができることはインテリジェンス活動の強化につながる。
しかし、私にはとても気になる点がある。
それは、自民が日本維新の会と結んだ連立政...
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2025年10月14日(火)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
積年のきしみ、修復不能に 多党化と右旋回への懸念も
2025年10月10日(金)放送分より
26年続いた自公連立が崩壊した。これは日本の政治史にとって大きな地殻変動だ。自民党が裏金問題にいつまでもけじめをつけられないこと、「政治とカネ」が決定的な要因だ。
それに加えて、安全保障や憲法9条、核問題など自公間の政策路線の違いは近年、より鮮明になっていた。そんな政策面における積年のきしみも通奏低音となり、政治資金の規制強化が進まない中、自...
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2025年9月29日(月)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
政治の動揺、国家承認見送り 「トランプの影」色濃く
2025年9月26日(金)放送分より
毎年この時期に開かれる国連総会。今回はパレスチナの国家承認に最も焦点が当たり、フランス、サウジアラビアなどの後押しで、承認国は国連加盟国の8割以上、約160か国になった。
一方、日本は承認を見送り、岩屋毅外相は国連総会の演説で「『(国家承認を)するか否か』ではなく『いつするか』という問題だ」と、今後の承認に含みを残したが、日本は残念ながら少数派...
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2025年8月25日(月)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
戦略的調整か不可逆的転換か 鍵握るウクライナ和平
2025年8月22日(金)放送分より
おそらくウクライナ問題はこの2週間が正念場になるのだろうが、私の旧知の戦略家で元ホワイトハウス高官のコーリ・シェキ博士が最近、専門誌に寄稿しトランプ政権をこう評している。
「(同盟・友好国の中には)友人であるアメリカが正気に戻り、伝統的なアメリカの指導的役割に似たものへと回帰することを期待して様子見をする国もあるかもしれない。しかし、もう元には...
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2025年7月28日(月)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
危うい日米関税合意 悪魔は細部に宿る
2025年7月25日(金)放送分より
まだ日本政府が国民にきちんと説明していない中で判断するのは時期尚早かもしれないが、今回の急転直下の日米合意には危うさを感じる。このまま進むと、日本経済がトランプ大統領の意のままに収奪されかねない。そんな懸念すら抱いている。
元米通商代表部(USTR)高官のグレン・フクシマさんは先ほどの取材に「今回、関税合意の文書がないこと自体が最大の問題だ。自...
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2025年7月14日(月)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
原子力危機の闇深く ウクライナNGOの告発
2025年7月11日(金)放送分より
ウクライナの戦況は、まさに市民が多大なる被害を受けて苛烈さを増している。
先日、欧州最大の原子力発電所ザポリージャ原発やウクライナのロシア占領地域での人道に対する犯罪を調査するNGOの人権団体「トゥルース・ハウンズ」が来日、私もメンバーを務める笹川平和財団の核の専門家グループと意見交換した。
ザポリージャには原発が6基あり、戦争前は大勢のウクラ...
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2025年7月 1日(火)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
「トランプ2.0」浮かび上がる4つの特性
2025年6月27日(金)放送分より
5月末にワシントンを訪れ、トランプ第2次政権の現役高官や第1次政権の元高官、政権に近い専門家らに取材して「トランプ2.0」の内情を探ったところ、4つの特性が浮かび上がった。
①上意下達
②過度な側近政治
③官僚機構の弱体化
④横串機能の不全
ある第1次政権の関係者は「政策決定はとにかくトップダウンでホワイトハウス...
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2025年6月16日(月)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
大規模交戦の恐れ 根源にアメリカの核合意離脱
2025年6月13日(金)放送分より
イスラエル軍は今月13日、イラン各地の核関連施設を含む軍事施設など、100か所以上に空爆を実施した。まさに恐ろしい事態が始まり、不倶戴天のイスラエルとイランで大規模交戦になりそうだ。
実は先月ワシントンを訪れた際に、この事態を予測する米国政府内の声を聞いた。
ある高官は、「トランプ氏が表層的な合意をイランと結べば、イスラエルのネタニヤフ...
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