番組紹介
毎年8月16日に夜空を彩る「京都五山送り火」は、お盆の精霊を送る伝統行事です。
東山に【大】の字が浮かび上がり、続いて、松ケ崎に【妙・法】、西賀茂に【船形】、大北山に【左大文字】、そして、嵯峨に【鳥居形】が点火されます。
火は、地元保存会の人々の手によって灯され、これら5つの送り火はすべて「京都市登録無形民俗文化財」に指定されています。
この「五山送り火」を、本年もKBS京都・BS11共同制作で生中継。
数百年に渡り伝統の炎を守り継ぎ、一夜のために準備を進めてきた地元保存会の人々の思いとともに亡き人を偲び、再びあの世へ送る、お盆のひと時をお送りします。
今年は、京都市上京区にある西山浄土宗の寺院で、普段は非公開の十念寺の本堂に特別放送席を設け、
ゲストには、世界的に活躍する現代美術家の村上隆さんと、俳優の坂井真紀さん。
解説には、テレビでもお馴染み、歴史学者で国際日本文化研究センター教授の磯田道史さんをお迎えします。
番組では、五山が東から順に点火されていく模様を、地上と山上、両視点のカメラから じっくりお見せするとともに、
最後に点火する鳥居形近くで営まれている「広沢池 燈籠流し」の幻想的な様子も中継いたします。地元の人たちの尽力・支えのもと脈々と受け継がれている大切な伝統行行事であることを念頭に、全国の視聴者に送り火の臨場感ある映像をお届けします。
◆メイン放送席
◆中継ポイント
※写真は例年のイメージです。
出演者・スタッフ
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村上 隆 プロフィール
1962年、東京都生まれ。1993年、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士号取得。博士論文は「美術における『意味の無意味の意味』をめぐって」。
2000年、伝統的日本美術とアニメ・マンガの平面性を接続し、日本社会の在り様にも言及した現代視覚文化の概念「スーパーフラット」を提唱した。2001年、自身が代表を務める有限会社カイカイキキを設立。
2005年、「リトルボーイ展」(ジャパン・ソサエティ、ニューヨーク)にて、全米批評家連盟ベストキュレーション賞受賞。2015年、文化庁「第66回芸術選奨」文部科学大臣賞受賞。
近年は、「Stepping on the Tail of a Rainbow」(ザ・ブロード、LA、2022年)、「MurakamiZombie」(釜山市立美術館、釜山、2023年)、「Understanding the New Cognitive Domain」(ガゴシアン、ル・ブルジェ、2023年)、「Takashi Murakami: Unfamiliar People – Swelling of Monetarized Human Ego」(アジア美術館、サンフランシスコ、2023年)など、世界各地で個展が開催されている。
Photo by Claire Dorn
©Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. -
坂井 真紀 プロフィール
1992年、フジテレビ『90日間トテナム・パブ』で俳優デビュー。
以降、多くの映画・TVドラマ・舞台で活躍中。
出演映画『マンガ家、堀マモル』が8月に、9月には『あの人が消えた』が公開予定。 -
磯田 道史 プロフィール
1970年岡山市生まれ。慶應義塾大学大学院卒。博士(史学)。茨城大学助教授、静岡文化芸術大学教授などを経て、現在、国際日本文化研究センター教授。著書に『武士の家計簿』(新潮新書、新潮ドキュメント賞受賞、2010年映画化)、『無私の日本人』(文藝春秋、一編「穀田屋十三郎」が2016年「殿、利息でござる!」として映画化)『天災から日本史を読みなおす』(中公新書、日本エッセイスト・クラブ賞受賞)、『日本史を暴く:戦国の怪物から幕末の闇まで』(中央公論新社)、『徳川家康 : 弱者の戦略』(文藝春秋)『家康の誤算 : 「神君の仕組み」の創造と崩壊』(PHP研究所)、『磯田道史と日本史を語ろう』(文藝春秋)など多数。
司会:森谷 威夫(KBS京都アナウンサー)
昨年も中継を家族と一緒に拝見しましたが、何度見ても五山の送り火の迫力には圧倒されます。