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2026/06/25 12:00

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NEW 『攻殻機動隊』新作アニメ、狂気的な手描きへのこだわり“生成AIに頼らない” 素子の衣装は48着、情報量は通常の3倍

テレビアニメ『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』ワールドプレミアの様子(C)2026 Shirow Masamune/KODANSHA/THE GHOST IN THE SHELL COMMITTEE

 『攻殻機動隊』シリーズの新作テレビアニメ『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』(毎週火曜 後11:00/7月7日からフジテレビ系“火アニバル!!“枠でスタート)のワールドプレミア上映が現地時間22日、フランス・アヌシーで開催された世界最大規模のアニメーションの祭典『アヌシー国際アニメーション映画祭』のスペシャルイベント(Special Events)部門にて行われた。同部門でテレビシリーズが上映されるのは映画祭史上初の快挙。上映前には制作陣によるトークセッションが開催され、会場を埋め尽くした世界中のファンを熱狂させた。 ■史上初の「原作コミックへの原点回帰」とサイエンスSARUの挑戦

 アヌシー映画祭アーティスティック・ディレクターのマルセル・ジャン氏による「当映画祭の歴史において非常に特別な日」という呼び込みで、モコちゃん監督、崎田康平氏(プロデューサー/サイエンスSARU)、阿部研吾氏(プロデューサー/バンダイナムコフィルムワークス)、笹大地氏(プロデューサー/講談社/モデレーター)が登壇した。

 本作は、士郎正宗氏が1989年に発表した漫画を「史上初めてそのままアニメーションの原作として向き合った」記念碑的作品だ。阿部プロデューサーは「攻殻ファンと新しいファンが一緒に楽しめる、シリーズのハブになりうる作品であり、なにより面白い作品」を目指し、原初的なアニメーションの面白さで定評のあるサイエンスSARUへ制作をオファーした経緯を説明。これを受け、モコちゃん監督は「圧倒的なエネルギーを持つ原作を、とにかく素晴らしいアニメにしたいという心意気でした」と、攻殻を愛するスタッフが集結した熱い現場の空気を振り返った。

■モコちゃん監督が明かす「人間の身体性」と「ガッツ」による世界構築

 トークセッションでは、モコちゃん監督を中心に、実際の制作素材を交えながら本作の裏側が明かされた。最初のテーマ「レイアウトとアニメーション」では、絵コンテから撮影に至る日本特有の伝統的な手描きワークフローを紹介。監督は「原作はSFである反面、とてもスピリチュアルな作品。最新テクノロジーを使うことより、人間の体を通して何が表現できるかを追求したかった」と手描きの“身体性”へのこだわりを強調。一方で空間表現には3Dを駆使し、手描きでは不可能なダイナミックなカメラワークに挑戦したという。

 続く「世界構築(ワールドビルディング)」の話題では、主人公・草薙素子だけで「48着」もの衣装設定があるなど、通常のテレビアニメの3倍以上という常軌を逸した情報量が公開された。監督は「士郎先生の『表現のために世界があるのではなく、先に緻密な世界が実在している』というコンセプトを踏襲した」と説明し、1989年当時の家電を参考にしたレトロフューチャーなデザインや、生成AIに頼らず全て手描きされた劇中の“士郎文字”などを紹介。この狂気的な物量を「ガッツで乗り切った」と笑顔で語り、会場を沸かせた。

■色彩のこだわりと、熱狂のスタンディングオベーション

 最後のテーマ「画面づくりと撮影」では、制作初期から話数ごとのテーマカラーを決める「カラースクリプト」を導入したことが明かされた。監督は「明度は落としつつ彩度は上げる」という独特の色彩設定を解説。さらに背景美術においては「無機質な機械でも血管のように、生き物と機械を区別せずに描く『生命力』を表現した」と、画面の隅々にまで宿る士郎正宗作品のエッセンスについて熱弁を振るった。

 「壮大なSFですが、背骨にあるのは普遍的な人間の物語。ぜひ最後まで見てください」という監督のメッセージとともに、ついに第1話・第2話(英語吹替版)の特別編集版のワールドプレミア上映がスタート。サイエンスSARUによる圧倒的な躍動感と緻密な世界観に観客は瞬く間に引き込まれ、約45分の上映が終わると、会場からは割れんばかりの拍手喝采とスタンディングオベーションが巻き起こった。新たな『攻殻機動隊』が世界に向けて確かな一歩を踏み出した、熱狂と感動のイベントとなった。

■ブームアップ特番「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL放送直前電脳特番」&ミニ枠番組「攻殻PR隊」放送決定

 地上波放送を盛り上げるブームアップ特番「攻殻機動隊THE GHOST IN THE SHELL放送直前電脳特番」の放送が決定。本編放送の前週7月3日深夜1時20分~1時50分、カンテレにて放送される(関西ローカル・ほか地域でも日時を変えて放送)。

 攻殻機動隊が大好きだと公言しているハライチ・岩井勇気に、原作・シリーズを愛してやまない最上もがが出演。さらに初めて攻殻機動隊に触れるという石田晴香が初心者目線で参戦する。原作をはじめ、これまでの映画やシリーズの紹介はもちろん、今作の制作にまつわるスタッフの貴重なインタビューが詰まったVTRや、名物キャラクター・フチコマとのクイズコーナーなど攻殻機動隊・初心者も楽しめる内容となっている。

 また、本編放送を盛り上げるミニ枠番組「攻殻PR隊」が7月5日午前11時45分からスタート(毎週日曜※関西ローカル)。各話の振り返りと次話の見どころはもちろん、本編を見たくなるキーワードや世界観などを紹介する。こちらも攻殻機動隊大好き芸人・岩井が出演。攻殻機動隊は初心者ながら今作に興味津々な3時のヒロイン・福田麻貴とともに届ける。

■Anime Expo 2026 プレミア&パネルイベント開催決定

 さらに、現地時間7月2日~5日にアメリカ・ロサンゼルスコンベンションセンターで開催される北米最大のアニメイベント『Anime Expo 2026』において、本編のプレミア上映とトークショーによるパネルイベントが実施される。

 本パネルでは、世界中のファンが待ち望む最新作の1、2話のUSプレミア(アメリカ初公開)上映を実施。また、制作スタッフが登壇し、本作のコアとなるコンセプトや、独自のビジュアルの世界観に迫る貴重な制作秘話を語る。さらに、モコちゃん監督・半田氏によるサイン会も実施。バンダイナムコフィルムワークスブースでは、『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』コーナーを展開する。

 『攻殻機動隊』は、1989年に漫画家・士郎正宗氏が、青年誌「ヤングマガジン」の増刊「ヤングマガジン海賊版」第5号から連載を開始したSF作品。電脳戦や格闘などで優れた能力を持つ全身義体(サイボーグ)の草薙素子をリーダーとした攻性の部隊「攻殻機動隊」が、高度複雑化する凶悪犯罪に立ち向かう姿を描いた物語。

 リアルで精密な描き込みとともに、サイバーパンク的な要素や哲学的なテーマを探求しながら、人間とテクノロジーの融合、個人のアイデンティティなどについて深く考察しており、多くのクリエイターたちに影響を与え、単行本は『攻殻機動隊THE GHOST IN THE SHELL』『攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE』『攻殻機動隊1.5 HUMAN-ERROR PROCESSOR』の3冊が講談社から刊行されている。

 メディアミックス展開もされており、押井守監督によるアニメ映画『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995年)をはじめ、アニメーション、ハリウッド実写映画などさまざまな作品群を展開し、世界中に驚きと刺激を与え続けてきた人気シリーズとなっている。

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