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2026/07/04 10:00

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NEW 『千鳥のクセスゴ!』を支える大悟の“瞬発力” 総合演出が語るトレンド化の秘策とネタ番組の未来【インタビュー】

『千鳥のクセスゴ!』トレンド化の秘策とネタ番組の未来を語った名城ラリータ氏 (C)ORICON NewS inc.

 芸人たちこん身の“クセがスゴいネタ”と千鳥の独特なコメントを掛け合わせるコンセプトで、新しい“笑いの形”を次々に生み出してきた『千鳥のクセスゴ!』。7月4日午後9時の特番放送を前に総合演出の名城ラリータ氏が取材に応じ、お笑いコンビ・千鳥の底力や、トレンド化の秘策に加え、ネタ番組の未来についても語ってもらった。  『千鳥のクセスゴ!』は、2020年5月に『千鳥のクセがスゴいネタGP』のタイトルで特番としてスタート。人気芸人たちが新たな一面を披露する番組として一躍注目を集め、同年10月にレギュラー放送を開始した。そして25年3月にファンに惜しまれながら約5年間の歴史にいったん幕を閉じた。

 番組スタート当初から一貫して、「今輝く人気芸人たちが普段披露しているネタとは一味違う“クセがスゴいネタ”を披露する」をコンセプトに掲げ、斬新な笑いをお茶の間に届けてきた。今回は、特番時代から出演している常連のクセスゴ芸人から、番組初登場の新顔まで、総勢50人以上の出演者が一堂に集結する。

――番組制作のきっかけを教えてください。

コロナ禍で番組制作が危機的状況に陥っている中、こういう時こそ、フジテレビらしく、お笑いネタ番組をやっていこうという機運があったんです。でもお客さんを呼んでネタを見て笑い合うことが全てできなかったので、スタジオでネタを撮って、それをVTR化して視聴者に見ていただくフォーマットを作ろうとなりました。ただVTR化することによって笑いの熱が下がってしまう恐れがあったので、そこをプラスにして解釈してもらうために、独特のフレーズやお言葉を持っている千鳥さんにスタジオのMCをお願いしました。

千鳥さんが僕らが気づかなかったことだったり、芸人さんに対する愛情表現だったりを、ワイプでコメントしていく。ネタで笑うだけじゃなくて、千鳥さんのコメントだったり、ゲストが見せない表情だったりを込みで楽しんでもらおうという考え方で番組を作りました。

――お笑いコンビ・千鳥を信頼しているからこそ、可能な演出とは。

僕は、『全力!脱力タイムズ』という番組でMCの有田哲平さん(くりぃむしちゅー)と一緒に、企画から台本、出演者まで細かく相談して番組を作っているんですけど、それとはもう真逆で、特に大悟さんにはコンセプトすらあまり言わない。

これは大悟さんには申し訳ないとは思っているんですけど、ネタを見て瞬時にコメントしてもらうという、ある種のバトルをしてもらっています。ノブさんには進行があるので、ゲストの方がいらっしゃるとか、僕らの方で企画しているものを伝えるんですけども、大悟さんには「おはようございます!」しか言わないです。

本来は伝えるべきなんですけども、僕が「Aだと思うんです」ということをAのように喋ってもらうのではなく、大悟さんが僕らが思っていなかった方向性を示すことによって、その次のストーリー展開が作りやすくなるっていう形がある。そこはもう非常に僕もワクワクしながら、一番前の視聴者として大悟さんとノブさんが何を言うんだろうということを期待して見ていますね。本当に頼りになるお2人というか、どんな場面でも笑いに変えてくれるっていう、それも瞬時に変えてくれる能力の高い方々なので、今回も期待しています。

――番組制作の中で当初から意識していたことはありますか?

うちの番組はネタにテロップが入っているんですよ。芸人さんのネタ、特に漫才は、その人たちの顔の動きとか表情、行間みたいなものが笑いにつながっているところがあるので、テロップを入れることはある種ご法度なんです。しかし、こういう面白い人がいるんだっていうスポットライトを当てるために作るっていうことが最初のモチベーションとして自分の中であったので、(テロップを)入れました。

もちろん芸人さんたちが作られたものなので、映像加工されるのは本意ではないとは思うんですけども、僕らとしては「こういう変なネタがある」「変な芸人がいる」ということに焦点を当てたいので、そうしたスタイルは変えずにいきたいなと思っています。

――さまざまなバラエティー番組を制作してきた中、共通して意識していることはありますか?

本来、番組というものは、僕らが面白いと思った企画を演者さんに代わりにやっていただくことによって、その面白さを間接的に伝えてもらうっていうことがベース。企画を作り、それを研ぎ澄ましていくっていうことが僕らの最初の仕事なんですけど、全員にハマるソフトはないんです。

僕はその人が一番よく見える、面白く見えるっていうものを作りたいと思うタイプなので、その人の良さをなるべく知って、その人が収録の時にワクワクするようなものを、という気持ちで作っています。皆さんに求められているソフトを作るのは、素晴らしいことだと思うんですけど、というよりかは、僕が作ることでこの人のポテンシャルをどれぐらい引き出せるんだってことが僕の使命だと思っています。

こんなかっこいいこと言っていますけど、散々失敗もしています。必ずこれが当たっているっていうことではないんですが、テレビや映像を作ったりする人が大勢いる中、自分の特色が何かって言われたらダントツにそれ(演者のポテンシャルを引き出すこと)だと思っています。

これからもその人がどう見えるかとか、スタジオに来るときに何をワクワクしてくれるのかっていうことに重点を置いて、番組やコンテンツを作っていきたいと思っています。

――レギュラー放送を約5年、今回1年半ぶりに『クセスゴ!』が復活しますが、番組の今後をどう考えていますか?

ここからフジテレビでネタ番組がレギュラー放送が始まるということは、おそらく何年かない気はするんです。じゃあここからどうなるかというと、こうした定期特番などが主流になっていくと思うんですけど、そのときに、新しいネタ番組をこの状況下でどう作るかっていうのが課題だと思っています。

(番組開始時も)コロナ禍で全く一緒なんですよ。当時はお金じゃなくて、人がいないっていう状況だったんです。通常のものが全くできない、お客さんが誰もいなく、千鳥さんだけが(ネタを)見ているという謎の空間で始まったんです。そうやって5年弱、そして今回特番をやらせてもらった。

他の局でも、ネタ番組のレギュラー化が難しくなっている中で、これは僕らに課せられた新しい使命というか宿題だと思っています。テレビに元気がないとか、予算がないとか言われている中、『クセスゴ!』をどう解釈して次の時代につなげるかとか、どう工夫してネタ番組を作っていくのかっていうことが使命だと思っています。この『クセスゴ!』をネタ番組としてどのように変形させるのかとか、もう一度レギュラーになるのかとか、その場合は今までと似たようなものにするのかとか、そういうことが宿題だと思っているので、放送しつつ、僕らでも考えなきゃいけないことかなって、正直に言うとそう思います。
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