×

一覧に戻る

オリコンニュース

映画

2026/09/28 19:30

映画

NEW 「PFFアワード2026」清家天監督『隣に』がグランプリ 高校生のクレイアニメが準グランプリ

『第48回ぴあフィルムフェスティバル2026』コンペティション『PFFアワード2026』表彰式の模様

 自主映画コンペティション「PFFアワード2026」の表彰式が28日、都内で行われ、清家天(せいけ・たかし)監督の『隣に』がグランプリを受賞した。同作は映画ファン賞(ぴあニスト賞)にも選ばれ、2冠を達成。準グランプリには、17歳の中島きり監督によるクレイアニメ『The Perfect Body』が選ばれた(年齢は応募時のもの)。  今年は歴代2番目となる834本の応募から23作品が入選。監督の平均年齢は24.5歳で、高校生監督の作品も3本含まれた。

 グランプリの『隣に』は、母親の死を知った青年と、隣家に住む医学部志望の男性との会話を描いた33分の作品。審査員を務めた俳優の若葉竜也は、自身が俳優として「23本の中から1本にしか出演できないとしたら、どれを選ぶか」という視点でも作品を見たと明かし、「『隣に』に一番参加してみたいと思いました」と選考理由を語った。

 壇上に立った清家監督は、若葉の出演作『街の上で』が好きだったと話し、驚きを隠せない様子。「脚本は大変だけど楽しいし、カット割りを考えている時も、時間はないけど楽しい」と製作を振り返り、上映で観客の笑いが起きたことにも触れた。「こんなにたくさんの人に見てもらえるんだという喜びもありました。まだ信じられないです」と受賞を喜んだ。

 『隣に』があわせて受賞した映画ファン賞は、一般公募で選ばれた3人の審査員が選出。約3時間の議論の末、会話を通じて人物の感情や距離感の変化を伝える演出などが評価され、全員一致で決まったという。なお、グランプリ作品は、10月26日に開幕する「第39回東京国際映画祭」で上映されることも、表彰式で発表された。

 準グランプリの『The Perfect Body』は、人類がクマムシとのハイブリッドになった世界を舞台にした30分のストップモーションアニメ。中島監督が幼なじみの仲間2人と約1年をかけて製作した。審査員の映画プロデューサー・福間美由紀は「映画を作るのが楽しくてたまらない」という思いが画面の隅々から伝わったと講評。中島監督とともに壇上に上がった仲間からは、映画とは異なる分野への進学を予定していたものの、今回の受賞を機に「考え直しました」との言葉も飛び出し、会場の笑いを誘った。

 高校生監督の作品では、藤井智也監督の『ペルソナと俺』も、新設された「Soaring Together賞(JAL賞)」を受賞した。現実とメタバースの間で葛藤する高校生を描き、実写とアニメーションを組み合わせた作品だ。さらに、手描きとVR技術を融合したクワ監督のアニメーション『そしてナイフを手にした』も審査員特別賞に選ばれた。開催前にPFFが注目していた若い作り手や表現手法の広がりが、受賞結果にも表れた。

 審査員の河津太郎(撮影監督)は総評で、「誰もが自由に映像を撮れる時代に新たな才能が現れる」というフランシス・フォード・コッポラの言葉を重ね、「その時代が来たかなというふうに、高校生の皆さんの作品を見て思いました」と語った。

 審査員特別賞にはこのほか、芝田日菜監督の『わからなくていいよ!』と、初見弘貴監督の『輪郭』が選ばれた。前者を発表した審査員の奥山大史(映画監督)は、人物の身体の動きを捉える演出に加え、撮影中に起きた偶然を映像に取り込む力を評価。後者を発表した天野千尋(映画監督)は、実際の父子が出演して介護する側とされる側の葛藤を描いた点をたたえた。観客賞は市川雄大監督の『ジョージのハッピーロマンス』、エンタテインメント賞(ホリプロ賞)は溝手連監督の『薄情なゲーム』が受賞した。

 表彰式の最後には、若葉が受賞の有無を問わず、監督たちに映画を作り続けてほしいと呼びかけた。「僕らはきっと1、2年の競争ではなくて、10年、20年スパンで見なきゃいけない競争だと思う」。商業作品に進んだ後も、自分ならではのリズムや「牙」を安易に手放さないでほしいと伝え、「精いっぱい自分の人生をかけて、映画の神様に呪われてください」と23作品の作り手にエールを送った。

■受賞結果一覧
グランプリ:『隣に』監督:清家天(26歳)
準グランプリ:『The Perfect Body』監督:中島きり(17歳)
審査員特別賞:
『そしてナイフを手にした』監督:クワ(29歳)
『輪郭』監督:初見弘貴(34歳)
『わからなくていいよ!』監督:芝田日菜(25歳)
エンタテインメント賞(ホリプロ賞):『薄情なゲーム』監督:溝手連(22歳)
映画ファン賞(ぴあニスト賞):『隣に』監督:清家天(26歳)
Soaring Together賞(JAL賞):『ペルソナと俺』監督:藤井智也(17歳)
観客賞:『ジョージのハッピーロマンス』監督:市川雄大(24歳)

■審査員
天野千尋(映画監督)、奥山大史(映画監督)、河津太郎(撮影監督)、福間美由紀(映画プロデューサー)、若葉竜也(俳優)
BS11 番組一覧   BS11プラス  BS11 じゅういっちゃん じゅういっちゃんハンカチ BS11 公式SNS BS11 YouTube公式チャンネル BS11 プレゼント情報  京都の特等席
BS11 2027年新卒採用「価値ある時間ヲ創造するシゴト」 BS11 じゅういっちゃん BS11公式SNS一覧 BS11 YouTube公式チャンネル BS11マガジン登録・解除 BS11 番組ガイド ダウンロード