番組紹介
凛とした冷たい空気に包まれ、足元から冷えることから、京の底冷えとも称されるほど寒さが厳しくなる冬の京都。
年が明けると、新年の無事と平安を祈願する初詣だけではなく、商売繁盛・家運隆昌を祈願した吉兆笹が授与される十日ゑびす大祭、七福神を祀る社寺を巡拝して福を願う日本最古の都七福神めぐりなど、この時季ならではの風物詩が多くみられるのも特徴である。
そして、平安遷都から1230年となる2024年の干支は辰、つまり“龍”。四神相応の地・京都の東(河川)を守護する聖獣である龍は、いにしえから数多くの火災や洪水の被害に遭ってきた京都において、火災や水難防止の願いを込めて信仰される水の神として神社に祀られたり、仏教の守護者として日本画家により寺院の天井などに描かれたりしてきた。
そう、京都は昔から、龍が棲まう都なのである…。
『冬の京都2024』では、干支にちなんだ “龍” と “水” にスポットをあて、この時季にしか見られない龍、水にまつわる冬の絶景やグルメなどをお届けします。
出演者・スタッフ
池坊専宗(華道家・写真家)
華道家元池坊 次期家元池坊専好の長男として京都に生まれる。慶應大学理工学部入学後、東京大学法学部入学。東京大学卒業時に成績優秀として「卓越」受賞。池坊青年部代表を務める。日本橋三越本店・京都髙島屋などでいけばなを多数出瓶し、並行して祈りの展示「MOVING」をJR京都伊勢丹で行う。自分の生けた花を撮影し写真としても表現。京都現代写真作家展新鋭賞受賞。東京国立博物館アンバサダー。講座「いけばなの補助線」や文筆、デモンストレーションなど様々な形で花を生ける意味を伝え続けている。信条は「光を感じ、草木の命をまなざすこと」
平 祐奈(俳優)
1998年生まれ。是枝裕和監督映画「奇跡」(2011年)で俳優デビュー。「案山子とラケット ~亜季と珠子の夏休み~」(2015年)で映画初主演。その他の主な映画出演作に、「ReLIFE リライフ」(2017年)、「未成年だけどコドモじゃない」(2017年)、「honey」(2018年)、「10万分の1」(2020年)など。2022年公開の映画「恋は光」でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。
國學院大學神道文化学部を卒業しており、神職の資格を持つ。趣味は神社巡りや御朱印集め。姉は俳優の平愛梨。
コメント
「寒い」というイメージが強い京都の冬ですが、空気が澄んでいてリフレッシュになりましたし、神社や神聖な場所がより清らかに感じられました。特に、今回番組で訪れた貴船神社の奥宮では、ぴたっと空気が変わるような、背筋が伸びるような思いがしました。また、「寒い、寒い」と言いながら、「ひろ文」さんのようなお店や宿に入って温かいものをいただいたりすると、また明日も京都を観光しようという気分になると思うので、ぜひ番組を見て、魅力満載の冬に京都を訪れてほしいと思います。
コメント
東福寺や錦市場など京都人になじみが深い場所も、じっくりまわってみると新しい発見ばかりでした。ちょっと静まったような冬の時期は、そこに生きている人々の暮らしや、培われてきた歴史や伝統といった、京都の日常の魅力を豊かに感じられるのではないでしょうか。番組では"水"もテーマのひとつとなっていますが、植物にとっても人間にとってもなくてはならない水を、京都の土地が支えているんだなと改めて感じました。ぜひ一緒に旅するような気持ちで、番組を楽しんでもらえたらと思います。