2026/05/25 13:03
映画
NEW 岡本多緒、日本人初のカンヌ女優賞までの軌跡 トップモデルから『ウルヴァリン:SAMURAI』出演も
【第79回カンヌ国際映画祭】最優秀女優賞を受賞した岡本多緒(『急に具合が悪くなる』)
モデルとして世界を舞台に活躍してきた岡本多緒が、現地時間5月23日に閉幕した「第79回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門の最優秀女優賞を受賞した。日本人として同賞を受賞するのは史上初の快挙となる。
今年のカンヌでは、日本映画として『急に具合が悪くなる』(濱口竜介監督)、『箱の中の羊』(是枝裕和監督)、『ナギダイアリー』(深田晃司監督)の3作品がコンペティション部門に選出。これは、25年ぶりのことで、開催前から大きな注目を集めていた。
そんなコンペティション部門全22作品の中から選ばれる最優秀女優賞に、『急に具合が悪くなる』でダブル主演を務めたフランスの人気俳優ヴィルジニー・エフィラと岡本がそろって選ばれた。
同作は、フランスのパリを舞台に、介護施設の施設長を務めるマリー=ルー(ヴィルジニー・エフィラ)と、がん闘病中の舞台演出家・森崎真理(岡本)、同じ名前の響きを持つ2人の女性が出会い、互いに心を通わせていく物語。
濱口監督はキャスティングについて、「脚本を書き上げた後、真理役の、この抽象的な会話を、かなりの量のフランス語も操りながら展開できる日本人俳優が思い当たらずにいた」と振り返る。そんな中、濱口監督の目に留まったのが、映画『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013年公開)に出演していた岡本だった。
「国際的に活躍されており、英語を第二言語として習得されているので既に“言語習得慣れ”しているのではないかという期待もありましたが、それ以上に、普段の話し方がとてもチャーミングで、すごく抽象的な会話もできれば、子どものような笑顔を見せる。真理という人物像に必要なものをすべて持っている方だと思いました」と語っている。
岡本は1985年5月22日生まれ、千葉県出身。14歳でモデルデビューし、2006年に渡仏。以降、“TAO”名義でパリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークなど世界のトップメゾンのショーや広告に出演するなど、トップモデルとして活躍した。
俳優としては、『ウルヴァリン:SAMURAI』でヒロイン・マリコ役に抜てきされスクリーンデビュー。その後も、ドラマ『ハンニバル』シーズン3、『ウエストワールド』シーズン2〜3、映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』、『マンハント』、『沈黙の艦隊』など国内外の作品に出演してきた。
2023年からは拠点を日本へ移し、本名の“岡本多緒”として活動。同年には、自身で監督・脚本・主演を務めた短編映画『サン・アンド・ムーン』が「第36回東京国際映画祭 Amazon Prime Video テイクワン賞」のファイナリスト作品に選出。監督3作目となる短編映画『My Sweet Pala』が「第20回札幌国際短編映画祭」で最優秀子役賞を受賞するなど、クリエイターとしても才能を発揮している。
『急に具合が悪くなる』では、余命宣告を受け、死と向き合う真理という難役を演じた岡本。今回の撮影について、「撮影の10ヶ月前から準備に取り組むことができ、その時間は俳優人生の中でも初めて経験するような豊かさと充実に満ちた日々でした」と回想。「ヴィルジニーと初めて会った際には、言葉にできない安心感と高揚感を覚えました」と振り返っている。この作品で岡本はフランス語、ヴィルジニーは日本語のせりふに挑戦している。
また、完成作については、「文化や言葉を超えた心地よさと信頼感が、カメラが回っていない時にも自然に感じられていた」と語り、「自分が演じていることを忘れるほど、真理というキャラクターを客観的に追うことができた」と手応えを明かしていた。
現地時間23日の授賞式では涙を浮かべながら英語でスピーチ。「私のような平凡な日本人女優が今日ここに立っていられるのは、本当に素晴らしい監督のおかげです。監督の脚本、演出、そして励ましがあったからこそ。スタッフ全員、そして出演者全員に対する愛と敬意がありました」と感謝を述べ、「こんな映画はそう多くありません。夢さえも超えています。本当にありがとうございます」と語り、大きな拍手を浴びていた。
岡本は現在、第1子を妊娠中。カンヌで現地時間15日に行われた公式上映後の囲み取材では、「命を授かることは、私にとって夢でもあったので、こんな国際映画祭の晴れ舞台で一緒に歩けたのはすごくうれしい。生まれてきたら自慢したいと思っています」と笑顔で話していた。
レッドカーペットを歩いただけでなく、“日本人初のカンヌ女優賞”という歴史的快挙も成し遂げた岡本。人生の大きな転機を迎えた彼女に、今後ますます注目が集まりそうだ。
そんなコンペティション部門全22作品の中から選ばれる最優秀女優賞に、『急に具合が悪くなる』でダブル主演を務めたフランスの人気俳優ヴィルジニー・エフィラと岡本がそろって選ばれた。
同作は、フランスのパリを舞台に、介護施設の施設長を務めるマリー=ルー(ヴィルジニー・エフィラ)と、がん闘病中の舞台演出家・森崎真理(岡本)、同じ名前の響きを持つ2人の女性が出会い、互いに心を通わせていく物語。
濱口監督はキャスティングについて、「脚本を書き上げた後、真理役の、この抽象的な会話を、かなりの量のフランス語も操りながら展開できる日本人俳優が思い当たらずにいた」と振り返る。そんな中、濱口監督の目に留まったのが、映画『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013年公開)に出演していた岡本だった。
「国際的に活躍されており、英語を第二言語として習得されているので既に“言語習得慣れ”しているのではないかという期待もありましたが、それ以上に、普段の話し方がとてもチャーミングで、すごく抽象的な会話もできれば、子どものような笑顔を見せる。真理という人物像に必要なものをすべて持っている方だと思いました」と語っている。
岡本は1985年5月22日生まれ、千葉県出身。14歳でモデルデビューし、2006年に渡仏。以降、“TAO”名義でパリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークなど世界のトップメゾンのショーや広告に出演するなど、トップモデルとして活躍した。
俳優としては、『ウルヴァリン:SAMURAI』でヒロイン・マリコ役に抜てきされスクリーンデビュー。その後も、ドラマ『ハンニバル』シーズン3、『ウエストワールド』シーズン2〜3、映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』、『マンハント』、『沈黙の艦隊』など国内外の作品に出演してきた。
2023年からは拠点を日本へ移し、本名の“岡本多緒”として活動。同年には、自身で監督・脚本・主演を務めた短編映画『サン・アンド・ムーン』が「第36回東京国際映画祭 Amazon Prime Video テイクワン賞」のファイナリスト作品に選出。監督3作目となる短編映画『My Sweet Pala』が「第20回札幌国際短編映画祭」で最優秀子役賞を受賞するなど、クリエイターとしても才能を発揮している。
『急に具合が悪くなる』では、余命宣告を受け、死と向き合う真理という難役を演じた岡本。今回の撮影について、「撮影の10ヶ月前から準備に取り組むことができ、その時間は俳優人生の中でも初めて経験するような豊かさと充実に満ちた日々でした」と回想。「ヴィルジニーと初めて会った際には、言葉にできない安心感と高揚感を覚えました」と振り返っている。この作品で岡本はフランス語、ヴィルジニーは日本語のせりふに挑戦している。
また、完成作については、「文化や言葉を超えた心地よさと信頼感が、カメラが回っていない時にも自然に感じられていた」と語り、「自分が演じていることを忘れるほど、真理というキャラクターを客観的に追うことができた」と手応えを明かしていた。
現地時間23日の授賞式では涙を浮かべながら英語でスピーチ。「私のような平凡な日本人女優が今日ここに立っていられるのは、本当に素晴らしい監督のおかげです。監督の脚本、演出、そして励ましがあったからこそ。スタッフ全員、そして出演者全員に対する愛と敬意がありました」と感謝を述べ、「こんな映画はそう多くありません。夢さえも超えています。本当にありがとうございます」と語り、大きな拍手を浴びていた。
岡本は現在、第1子を妊娠中。カンヌで現地時間15日に行われた公式上映後の囲み取材では、「命を授かることは、私にとって夢でもあったので、こんな国際映画祭の晴れ舞台で一緒に歩けたのはすごくうれしい。生まれてきたら自慢したいと思っています」と笑顔で話していた。
レッドカーペットを歩いただけでなく、“日本人初のカンヌ女優賞”という歴史的快挙も成し遂げた岡本。人生の大きな転機を迎えた彼女に、今後ますます注目が集まりそうだ。











